時短にも!作り置き・下ごしらえで食品ロスと食費を減らす方法
日々の食事作りは、忙しい私たちにとって大きな負担の一つかもしれません。献立を考え、買い物に行き、調理をする。時間に追われる中で、ついうっかり食材を使いきれずに傷ませてしまったり、似たような食材を重複して買ってしまったりという経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。こうした食品ロスは、食材を無駄にしてしまうだけでなく、家計にとっても少なからぬ負担となります。
食品ロス削減につながる「作り置き・下ごしらえ」のメリット
そこでおすすめしたいのが、計画的な「作り置き」や「下ごしらえ」です。これらは、忙しい日の調理時間を短縮するだけでなく、食品ロスを減らすことにも大いに役立ちます。
作り置きや下ごしらえを生活に取り入れることで、以下のような食品ロス削減効果が期待できます。
- 計画的な食材利用: 献立を考えながら下ごしらえをすることで、必要な食材を必要な量だけ購入し、使い切る計画が立てやすくなります。
- 食材の鮮度維持: 購入した食材を新鮮なうちにカットしたり加熱したりして保存することで、傷む前に使い切ることができます。
- 調理時間の短縮と使い忘れ防止: あらかじめ調理しやすい状態にしておくことで、「使い方が分からない」「調理に時間がかかる」といった理由での使い忘れを防ぎ、調理のハードルを下げられます。
- 家計の節約: 食品ロスが減ることは、そのまま無駄な出費が減ることにつながります。また、計画的な買い物により、衝動買いや重複買いも減らせます。
簡単!いますぐできる作り置き・下ごしらえのアイデア
特別なスキルや道具は必要ありません。まずは、日々の料理でよく使う食材から始めてみましょう。
1. 野菜のカット&保存
野菜は種類によって傷みやすいものもあります。新鮮なうちにカットしておけば、すぐに料理に使えて便利です。
- ネギ・玉ねぎ: 小口切りやみじん切りにしてタッパーに入れ、冷蔵または冷凍します。薬味や炒め物、スープなどにすぐに使えます。
- きのこ類: 石づきを取り、ほぐしたり切ったりして保存袋に入れ、冷凍します。凍ったまま炒め物や汁物に使えます。
- 葉物野菜: 洗って水気をしっかり切り、カットして保存容器に入れるか、キッチンペーパーで包んで保存袋に入れて冷蔵します。サラダや炒め物、おひたしなどに。
2. ゆで野菜・蒸し野菜
ほうれん草やブロッコリー、にんじんなどをまとめてゆでたり蒸したりして保存します。
- 冷めたら水気を絞り、使いやすい大きさにカットして冷蔵または冷凍します。
- おひたし、和え物、サラダのトッピング、スープの具材など、幅広く活用できます。
3. 肉や魚の下味冷凍
肉や魚に調味料を揉み込んでから冷凍します。解凍して焼くだけ、炒めるだけになるので、忙しい日に重宝します。
- 鶏肉の唐揚げ用下味、豚肉の生姜焼き用下味、魚の味噌漬けなど、お好みの味付けで。
- 使いやすい量(1食分など)に小分けして保存袋に入れ、日付を書いて冷凍します。
4. 簡単な常備菜
日持ちのする副菜をいくつか作っておくと、献立のもう一品に困りません。
- きんぴらごぼう、ひじきの煮物、切り干し大根の煮物など、和食の定番は冷蔵で数日保存可能です。
- ポテトサラダやマカロニサラダなども、少なめに作っておくと便利です。
5. ごはんや味噌汁の素
- 炊いたごはんを1食分ずつラップに包んで冷凍しておけば、いつでも炊き立てのように食べられます。
- 味噌玉(味噌、だし、具材を混ぜて丸めたもの)を作っておけば、お椀に入れてお湯を注ぐだけで簡単に味噌汁が完成します。
作り置き・下ごしらえを続けるためのヒント
- 無理なく始める: 最初から多くの種類を作ろうとせず、週に1~2種類から始めてみましょう。
- 定期的な時間を作る: 週末のまとまった時間や、買い出しから帰った後など、習慣化しやすいタイミングを見つけるのがおすすめです。
- 保存容器を活用: サイズや形が揃っていると、冷蔵庫の中がすっきり整理され、管理しやすくなります。密閉できる容器を選びましょう。
- 日付を記入する: 作った日付や消費期限の目安を容器や袋に書いておくと、いつ作ったものか一目で分かり、使い忘れを防げます。
- 「見える」収納を心がける: 冷蔵庫を開けた時に何があるかすぐ分かるように配置することで、使い忘れや重複して作ってしまうことを防ぎます。
まとめ
作り置きや下ごしらえは、単に調理時間を短縮するだけでなく、計画的な食材の利用を促し、結果として食品ロスを減らし、家計の節約にもつながる賢い方法です。最初は少し手間に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば日々の暮らしにゆとりをもたらしてくれます。
ご紹介したアイデアはほんの一例です。ご家庭でよく使う食材や料理に合わせて、無理のない範囲で、できることからぜひ試してみてください。小さな一歩が、食品ロス削減と豊かな食卓への大きな一歩となるはずです。