あとちょっと残った食材どうする?食品ロスも食費も減らす「ちょい足し」使い切り術
少量食材の「ちょい足し」が食品ロス削減と節約につながる理由
毎日の食事作りで、ほんの少しだけ食材が余ってしまうことはありませんか。例えば、野菜を使い切ったつもりが、ネギの青い部分が少しだけ残ってしまったり、お肉や魚のパックに一切れだけ残ってしまったり。こうした「あとちょっと」の食材は、量が少ないために次の料理に使いにくく、つい冷蔵庫の奥で忘れ去られ、食品ロスになってしまいがちです。
しかし、こうした少量食材を意識的に活用することは、食品ロスを減らすだけでなく、家計の節約にも繋がる大切な一手です。ほんの少量でも、毎日の積み重ねを考えれば、それは立派な食材であり、お金です。この記事では、忙しい日常の中でも簡単に実践できる、少量食材を無駄なく使い切る「ちょい足し」活用術をご紹介します。
野菜の切れ端・少量使い残しを「ちょい足し」
野菜は特に、端の部分や少しだけ残ったものがロスになりやすい食材です。ですが、これらを少し加えるだけで、いつもの料理がぐっと美味しくなったり、栄養価をアップさせたりすることができます。
- ネギの青い部分、パセリや香菜の茎: 刻んで冷凍しておけば、汁物や炒め物、卵料理の風味付けに彩りとして散らすことができます。味噌汁に加えるだけでも香りが良くなります。
- 大根や人参の皮、ピーマンのヘタ: きんぴらや炒め物の具材として細かく切って使ったり、味噌汁の具にしたりできます。よく洗って泥を落とすのがポイントです。
- キャベツや白菜の外葉、芯に近い部分: スープやポトフの煮込み野菜として使えます。甘みが出て美味しくなります。細かく刻んで炒飯や野菜炒めに加えてもかさ増しになります。
- 玉ねぎやセロリの切れ端: これらは冷凍保存しておき、カレーやシチュー、ミートソースなど、煮込み料理を作る際の香味野菜として使えば、より深みのある味わいになります。
ちょい足しアイデア例:
- 味噌汁に彩りと風味をプラス: 刻みネギ、大根や人参の皮、キャベツの外葉など。
- 炒め物のかさ増し: 刻み玉ねぎ、ピーマンのヘタ、キャベツの芯など。
- 卵焼きに栄養と彩りをプラス: 刻んだネギ、人参の皮、ピーマンのヘタなど。
お肉・お魚の「一切れ・ひとかけ」を「ちょい足し」
お肉や魚も、パックの最後に一切れやひとかけだけ残ってしまうことがあります。これらも、そのままにしておくと風味が落ちてしまうため、早めに使い切るのがおすすめです。
- 少量のお肉(鶏肉、豚肉、牛肉など): 細かく切って、野菜炒めやチャーハン、オムライスの中身、スープの具材として加えることができます。肉じゃがなどの煮物の「ちょい足し」にも良いでしょう。
- 少量のお魚(鮭、たら、鶏肉など): ほぐしてチャーハンやお茶漬けの具にしたり、卵焼きやキッシュの中に入れたり、サラダにトッピングしたりできます。マヨネーズと和えてパンに乗せて焼いても美味しいです。
- ハムやベーコンの残り: 刻んでスープやパスタ、グラタン、キッシュなどに加えると、旨味と塩味がプラスされます。
ちょい足しアイデア例:
- チャーハンやオムライスに具材をプラス: 細かく切った肉や魚、ハム、ベーコンなど。
- スープや味噌汁の具材に: 肉や魚の切れ端。
- 卵焼きの具材に: ほぐした魚、細かく切った肉、ハムなど。
その他の「ちょい足し」活用アイデア
野菜、肉、魚以外にも、少量だけ残って食品ロスになりやすい食材はたくさんあります。
- ご飯の残り: 少量であれば、お粥や雑炊、焼きおにぎりなどにできます。卵と混ぜてオムライスの具材にするのも良いでしょう。
- パンの耳: フレンチトーストにしたり、揚げてラスクにしたり、細かくしてパン粉の代わりに使ったりできます。グラタンやスープの上に散らして焼くのもおすすめです。
- チーズの端っこ: ピザトーストに乗せたり、スープに溶かしたり、グラタンの上に散らしたりと、風味付けや焼き色付けに使えます。
- ヨーグルトの残り: ドレッシングのベースにしたり、カレーの隠し味に少量加えたりすると、コクが出ます。
- 調味料の少量残り(レモン汁、生姜・ニンニクチューブ、味噌など): ドレッシングやタレ、スープの風味付け、炒め物の味付けなどに少量ずつ加えることで、使い切ることができます。
「ちょい足し」を習慣にするためのヒント
「ちょい足し」を毎日の習慣にするためには、いくつかの工夫が役立ちます。
- 「ちょい足し」ストック場所を作る: 冷蔵庫や冷凍庫の中に、少量食材を入れておく小さなタッパーやスペースを決めます。ここを見れば、何が少しだけ残っているかが一目で分かります。
- 調理前に「ちょい足し」ストックを確認する: 料理を始める前に、「ちょい足し」ストックをチェックする習慣をつけましょう。今日の料理に何か加えられるものがないか考えます。
- 献立を柔軟に考える: 少量食材に合わせて、少し献立をアレンジする柔軟さがあると、より活用が進みます。例えば、スープを作る日に野菜の切れ端ストックを使う、炒め物を作る日にお肉の切れ端を使う、などです。
- 冷凍を上手に活用する: 特に使い道がすぐに見つからない野菜の切れ端などは、刻んでからまとめて冷凍しておくと、使いたい時にサッと使えて便利です。
「ちょい足し」で食費も節約
少量だからといって捨ててしまえば、それは買った食材を無駄にしていることになります。例えば、ネギ1本まるごと使わず青い部分を捨ててしまう、鶏肉1パックのうち一切れを腐らせてしまう、といった積み重ねは、年間で見れば意外と大きな金額になります。
「ちょい足し」で少量食材を最後まで使い切ることは、食材を最後まで食べきるということ。それは、購入した食材の価値を最大限に活かすということであり、そのまま家計の節約に直結します。また、「ちょい足し」によって料理のかさが増したり、風味が増したりすることで、結果的に使うメインの食材の量を減らせる場合もあり、二重の節約効果が期待できます。
まとめ
毎日の料理で少しだけ余ってしまう食材は、意識しないと食品ロスに繋がりやすい存在です。しかし、これらの少量食材を「ちょい足し」という簡単な方法で活用することは、食品ロスを減らし、大切な食費を節約するための非常に効果的な手段です。
この記事でご紹介したような「ちょい足し」アイデアは、特別な調理スキルや時間を必要としません。冷蔵庫にある「あとちょっと」の食材を見つけたら、「何にちょい足しできるかな?」と考えてみてください。スープや味噌汁の具材にしたり、卵料理や炒め物に加えたりするだけで、食材を無駄なく使い切ることができます。
まずは、冷蔵庫や冷凍庫の少量食材ストック場所を作ることから始めてはいかがでしょうか。毎日の小さな「ちょい足し」の積み重ねが、大きな食品ロス削減と節約に繋がることを実感していただければ幸いです。