食品ロスも食費も減らす!期限間近割引品 賢く買って使い切る方法
はじめに
スーパーマーケットなどで見かける、期限が近いからと割引された食品は、家計の助けになる魅力的な存在です。お得に購入できれば食費の節約につながります。しかし、ついうっかりたくさん買いすぎてしまったり、「お得だから」と衝動的に購入したものの、結局使い切れずに食品ロスにしてしまったり、という経験はないでしょうか。
特に忙しい日々の中では、計画なしに割引品を購入すると、かえって食品ロスを生む原因になりかねません。食品ロスは家計の損失であるだけでなく、環境にも負荷をかける問題です。
この記事では、期限間近の割引品を賢く購入し、食品ロスを出すことなく美味しく使い切るための具体的な方法をご紹介します。簡単なステップで実践できるアイデアを中心に構成していますので、ぜひ日々の買い物や調理にお役立てください。
賢く買うための3つのステップ
割引品を食品ロスにしないための第一歩は、「買う前に少し立ち止まって考える」ことです。
ステップ1:購入前に「使い道」と「消費できるか」を具体的に考える
お得だからと手に取る前に、まずは「これを何に使うか」「いつまでに、どのようにして消費するか」を具体的にイメージしてみてください。
- 具体的な料理を思い浮かべる 「鶏むね肉が安いからシチューにしよう」「ひき肉がお得だから今日の夕飯は麻婆豆腐にしよう」など、購入する食材を使った具体的な料理を最低一つ思い浮かべます。複数の使い道があれば、さらに安心です。
- 今日の献立や、近い未来の献立に組み込めるか確認する 買い物に行く前に、今日の献立や翌日、または数日間の簡単な献立計画を頭に入れておくと役立ちます。「今日は別のものを作るから、明日この魚を使おう」といった判断ができます。
- 家族の食べる量を考慮する 大容量でお得に見えても、家族の食べる量に対して多すぎる場合は、使い切れない可能性が高まります。本当に必要な量を見極めましょう。
この一手間をかけることで、買ったは良いものの使い道に困る、という事態を防げます。
ステップ2:冷蔵庫や冷凍庫の中身を把握する
すでに自宅にある食材を把握しておくことは、重複買いや、買ったものの置き場所に困ることを防ぐ上で非常に重要です。
- 買い物の前に庫内をざっと確認する習慣をつける 可能であれば、買い物に出かける直前に冷蔵庫や冷凍庫の中をざっと確認する時間を作りましょう。何がどれくらいあるかを知っているだけで、無駄な買い物を減らせます。
- 「見える化」を意識する 普段から冷蔵庫の中を整理整頓し、何があるか一目でわかるようにしておくと、買い物の際の判断がより正確になります。
ステップ3:傷みやすさと保存方法を考慮する
割引品は通常よりも期限が近いため、鮮度や保存方法についてより注意が必要です。
- 傷みやすいものから優先順位をつける 生鮮食品(肉、魚、傷みやすい葉物野菜など)は、購入後すぐに使うか、適切な下ごしらえ(洗う、切る、加熱するなど)をして冷凍保存するなどの対応が必要です。加工品や乾物などに比べて、より計画的な購入と速やかな対応が求められます。
- 冷凍保存できるか、そのための準備は必要か確認する 使い切れない可能性のある生鮮食品などは、購入後すぐに冷凍保存することで長期保存が可能になります。冷凍しやすいか(小分けにできるか、加熱が必要かなど)を考慮して購入を決めましょう。冷凍に適さないものや、大量で下ごしらえに時間がかかりすぎるものは、無理に購入しない判断も大切です。
買った割引品を使い切るアイデア
賢く購入した割引品を、計画通りに、そして美味しく使い切るための具体的なアイデアをご紹介します。
アイデア1:すぐに使う、または下ごしらえを済ませる
期限が近い割引品は、購入したその日や翌日など、できるだけ早く使うことを心がけましょう。すぐに使えない場合は、傷む前に下ごしらえだけ済ませておくのも有効です。
- 肉や魚: 小分けにして冷凍する、下味をつけておく、加熱調理してから保存するなど。
- 野菜: 洗って水気を拭き取り保存容器に入れる、カットして冷凍用保存袋に入れる、軽く加熱してから冷凍するなど。
アイデア2:簡単リメイクレシピで活用する
割引品として手に入れた食材は、シンプルな料理で使い切るのがおすすめです。余り野菜や他の食材と組み合わせることで、さらに食品ロス削減につながります。
- 例:傷みかけの葉物野菜や中途半端に残った野菜 炒め物、スープ、味噌汁の具にする、おひたしや和え物にする。軽く加熱してカサを減らせば、冷凍保存も可能です。
- 例:期限間近のひき肉 キーマカレー、ミートソース、麻婆豆腐など、加熱して冷凍しやすい料理にすると便利です。
- 例:パックで安くなっていた魚の切り身 ホイル焼き、煮付け、ムニエルなど。加熱後にほぐしてフレーク状にし、冷凍しておけばおにぎりやチャーハンなどに活用できます。
特別なレシピでなくても、普段の献立に組み込む形で使い切ることを意識しましょう。
アイデア3:冷凍庫を「割引品コーナー」にする
冷凍庫の中に特定のスペースを設け、「今週買ってすぐに使えなかった割引品」や「下ごしらえ済みの割引品」をまとめておくのはいかがでしょうか。
- 「割引品」と分かるように表示する 保存袋に日付と中身だけでなく、「割引品」とペンで書いておくと、冷凍庫を開けたときに優先的に使うべきものが一目でわかります。
- 手前に置く 冷凍庫の奥にしまい込まず、手前の方に置くことで、存在を忘れるのを防ぎ、優先的に使う習慣がつきます。
食品ロス削減は家計の節約に直結する
割引品を賢く買って使い切ることは、単にお得に食材を手に入れるだけでなく、食品ロスをなくすことで無駄な出費を減らすことにつながります。
例えば、100円の割引品を使い切れずに捨ててしまった場合、それはそのまま100円の損失です。これが積み重なると、年間でかなりの金額になります。割引品を計画的に購入し、無駄なく使い切ることは、日々の小さな行動でありながら、確実に家計の節約に貢献するのです。
また、食品ロスを減らすための工夫は、献立計画の見直しや冷蔵庫の整理など、食費管理全体の改善にもつながります。
まとめ
期限間近の割引品は、賢く活用すれば家計の大きな味方になります。ご紹介した「購入前に使い道を具体的に考える」「庫内を確認する」「保存方法を考慮する」という3つのステップと、「すぐに使う・下ごしらえする」「簡単リメイク」「冷凍庫の活用」といった使い切りアイデアは、どれも今日からすぐに実践できる簡単な方法です。
忙しい日々の中でも、これらの小さな工夫を取り入れることで、お得に買い物を楽しみながら、食品ロスを減らし、結果として家計の節約にもつなげることができます。ぜひ、無理のない範囲で試してみてください。